- 人々 -




アパートの2階に住む、普通の女の子。
持っている服のほとんどは、
みんなからもらったお下がり。
普段は小春の赤ジャージを着ている。
毎日一生懸命生きているものの、まわりに
振り回されて無駄なカロリーを消費する、
楽しくも、なんとなく不遇な毎日。
おかしな愛称があり、誰も本名で呼んでくれない。
しょっちゅうコロッケを食べている。

  

  アパートの2階に住む、変わり者。
  18歳。
  勢いで行動するわかり易い人。
  隣に住む風子を連れ回して遊ぶのが趣味だが、
  小柄な体格と性格が災いし、その光景も傍目から
  は子供が2人で遊んでいるようにしかみえない。
  物忘れが激しい。
  阪神ファン。
  ネクタイを愛用している。


アパートより数分のボロ下宿に住む、危険人物。
21歳。
公社が解散になり失職、バイトで食い繋ぐ極貧生活を
送っているが、ロクなものを食べていない割に異様に元気。
天然ボケな上に、人の話を聞かないので困った人。
地球門(てらかど)の苗字が読みづらい。愛車はミゼットII。
ミゼットでアパートの塀に突っ込み、破壊する、張本人。
  

  アパートの1階に住む、貧乏君。
  19歳。
  水と袋ラーメンが全エネルギー源。
  着たきりすずめなわりに、どんなときも自慢の帽子を
  手放さない。
  買った漫画をすぐ小春にもっていかれるため(これを
  グレートハンティングという)、日々隠し場所の知恵
  出しに余念が無い。
  コンビの左。空振り良識人。
  ミゼットのエンジン音が聞こえると顔色が悪くなる。


  ときわ台より、路面電車で二駅のところに住んでいる、
  ナイス君。19歳。
  ばかに家賃の安いアパートに住み、本人曰く、普段も
  水しか飲んでいないという、生活風景が全く想像でき
  ない謎な人。
  エナジー不足か反応が鈍く、たまに動かなくなるので
  ちょっと怖い。
  コンビの右、人間ロボット3等兵。
  地球門姉弟は仲が良いと信じて疑わない。

  

  夕暮れをさまよう、迷い人。
  13歳。
  方向感覚が絶望的なまでに欠如しており、常に地図を
  持ち歩くも、それもただの紙キレ同然な難儀な人。
  迷うと決まって川の土手にたどり着くため、土手で
  ぼうっとしている事が多い。
  妄想癖があり、独り言も多い。
  家に帰れなくなったときは、ノラ犬やノラ猫の後を
  ついていくと、たまに帰れたりするのだという。


  幸薄き、華の21歳。
  馬鹿正直者で、お人よし。
  人懐っこい性格ながらも友達が少なく、ちよみと知り
  合ったのが運の尽きと、半ば人生を投げている。
  枕や布団が違うと寝られないので、子供の頃の愛用品
  が手放せない難儀な人。髪型がしょっちゅう変わる。